4コマ漫画で実感できるメンタルへルス│「心のエネルギー」と「うつ病」精神病理学からひも解けば

「うつ病」の発生に関しては様々な学説がありますが、原因はいまだ不明です。
精神病理学では「ジャネ」の心的エネルギー減少説が有力です。
以下は笠原名大名誉教授の学説からの引用です。
精神医学の中に心理学である「精神病理学」があります。
フランスのピエール・ジャネ教授は「うつ病」の原因として、心理的エネルギーの減少(様々な悩み事などで使い果たす)による「心理的水準」の低下をあげています。
図に示したように低下していますね。
ジャネはこの「心的水準の低下」を回復するために、重要なのは心理的休息としています。
睡眠を十分にとり、例えば日々ゴロゴロしながら、のんびり過ごしたらよいとしています。

現代では、精神科医などは心理休職のキモである睡眠を確保するために、睡眠導入剤を中心に、抗不安剤や抗うつ剤を処方します。
抗うつ剤は、「うつ病」がセロトニンが減少していることから、脳の神経伝達物質であるセロトニンを増やす作用もあります。
図示したように、薬物療法の効果もあり「心理的水準」が上がってきています。

「うつ病」で注意が必要なのは「自殺」です。
実行(企図)するのには、ある程度の「心理的水準」が要ります。
発病初期と回復期が相当します。
この時期の自殺に注意してください。