マコマコ通信2021年4月号

春爛漫、春眠‥でも「メンタル不調」も増加します

ここだけの話 広がる 木の芽時(添野光子)

「春眠暁を覚えず」、と言われるように1年で、最も嬉しい季節ですね。
古くは万葉集で小野老朝臣は「青によし、奈良の都に咲く花の 薫ふがごとく 今盛りなり」と唄いました。平城京の時代です。
「いろいろなことを思い出す桜かな」は、松尾芭蕉の有名な俳句。
様々な思いにふける季節かもしれませんね。
桜の花が終われば菜の花のシーズン。
「菜の花畑に入日薄れ、見渡す山入端・・・」の懐かしい歌詞が浮かんできますね。
そしてつつじに五月。

春と言えば、木の芽時、よく不調になる人が多いと言われますが‥。
この時期は冬から春への季節の変わり目であり、生命が萌え出てくる時期です。
この時期の寒暖差が激しいと体がそれについていくのが難しく自律神経が不安定になりやすいです。
また朝晩の気温の差もあります。
さらに春は、日照時間が短い冬と日照時間が長い夏の移行期間に当たるため、体内時計が「時差ボケ」のような状態になりやすい。
このような様々な変化が出てくることは、心身にとってはストレスになるのです。

変化が重なり「メンタル不調」が増加

季節の変わり目でありホルモン分泌も変わる。
このほか春先は様々なイベントが生じます。
いわば1年で最も多くの出来事が生じる時期です。
卒業式、入学式、入社式、送別会、人事異動、引っ越しなどなど。
様々な出会いや別れがあり、感情が揺さぶられる時期でもあります。
ここでは働く人に関係します「人事異動後症候群」を紹介します。

「人事異動後症候群」がでやすい!

人事異動は働く人にとって関心事。冒頭の俳句にあるように「ここだけの話(人事のうわさ)が広まる時期」でしょう。関係者は悲喜交々。

「人事異動後症候群」で、笠原 嘉名大名誉教授は「人事異動後3ヵ月間は、ストレス病が発症しやすいハイリスク期間と考え、対象者に配慮をしてほしい」と提案されました。
読者の方々もご留意くださいね。