マコマコ通信 No.42

新学期だ!

長く、楽しい夏休みも終わり、新学期が始まりました。
ワイワイガヤガヤ言いながら声を掛け合っている。
日焼けした子が多いですね。
月末に大急ぎで(母も手伝ってくれた)夏休みの宿題の提出がすみ、ホッとして学期を迎える人が多いようです。
マコマコの時代でも1、2週間は昼までの短縮授業でした。
学期はじめはクラス役員選出。
マコマコの時代は、先生の暗示もあって成績が優秀な子が選ばれるようだった。
でも、このような明るい情景がある反面、学校には深刻な問題が内在しています。

「9月1日の君へ」

登校がツライ人…9月1日は若者の自殺が最も多い日と言われています。
新学期を前に、一人でも多くの命を守るための、自殺予防メッセージの書籍です。   
夏休み期間中は、いじめや対人ストレスなどの学校ストレスから解放されていた。
しかし1日からは新学期なので、登校しないといけない。
厳しい現実に直面し、相談できない若者は発作的に自殺を選ぶのだろう。
マコマコも編集者の代 麻理子さんに要請され、対談をしました。
7人の対談と、6人のメッセージが掲載されています。

9月1日の君へ
「9月1日の君へ」

学校に行かなくなる理由は3つ以上の理由が重なって

印象に残った言葉として「不登校新聞」代表の石井しこうさんは「単一の理由で行かなくなる人はまずいません。
ほとんどの人が複数の理由、平均して3・5ほどの理由が重なって行かなくなります」。

内田 樹さんは「もし若い人が自殺したいという気分になっていたら、『暖かいところへ行ってレイドバックな気分になること』、『儀礼戒律さえきちんと守っていれば神からの承認を実感できる宗教共同体に帰属することを私なら勧める』」と話しています。
注:レイドバック(のんきな、ゆったりした)

自殺決行は偶然が・・・・

京都府立大学准教授の横道 誠さんはイギリスの自殺者調査から「人口比で言えば自閉症スペクトラム症者は100人にひとりくらいなのに、自殺者全体の4割は自閉症スペクトラム症の特性を持った人というわけです」と報告。

行動遺伝学者として著名な安藤 寿康慶応大学教授は「自殺を考えるかには遺伝的影響があるけれど、自殺するかどうかにはない。つまり自殺を実際に試みるかどうかは偶然なのです。遺伝でも環境でも説明できません」と言い切っています。

居場所があるから生かされているんだよ

マコマコは「人に話すと、木しか見えなかったのが、森が見えるようになる」、「あなたの居場所がきちんとあるから生かされている」と強調しました。多くの方々に、この本を読んでいただければ嬉しいです。

文 夏目誠

9月1日の君へ
「9月1日の君へ」