マコマコ通信 No.69

東寺――記憶を呼び戻す五重塔

イラストは雪化粧をした五重塔を中心にした東寺の全景です。
花鳥風月の風雅が醸し出されていますね。

そうだ、京都だ!!

JRで京都駅が近づいてくると、マコマコの心は自然と少しずつほどけていく。
その合図のように視界に入ってくるのが、東寺の五重塔。
遠くからでもはっきりと分かるその姿は、何度見ても見あきることがない。
その塔を目にした瞬間、「ああ、京都に来たのだ」と実感する。
理屈ではなく、身体の奥から懐かしさがこみ上げてくる。
「そうだ、京都に行こう!」ではなく、「そうだ、京都だ!!」

空海の風景」と東寺

マコマコにとって東寺は、単なる観光名所ではない。
司馬遼太郎の愛読者である私にとって、 『空海の風景』は特別な一冊だ。
朝廷(国家)によって建てられた官寺(かんじ)でした。
しかし、その後に弘法大師空海に託され、真言密教の根本道場として大きく発展しました。
東寺は一気に「物語の中の場所」から「現実の重みをもつ場所」へと変わった。

塔に魅惑され

実際に東寺を訪れたのは、これまでに二度ほどだろうか。
境内に足を踏み入れ、五重塔を見上げるたびに、その均整のとれた美しさに思わず足が止まる。
木造建築でありながら、揺るぎない安定感をたたえ、空に向かって静かに伸びるその姿は、見る者の心を落ち着かせる。

同時に、法隆寺や薬師寺の五重塔が自然と頭に浮かび、無意識のうちに比較している自分にも気づく。
それぞれに時代の違い、思想の違いがあり、塔はまるで沈黙のうちに歴史を語っているかのようだ。
東寺の五重塔には、華やかさよりも「重み」がある。
それは空海という人物が背負った時代の重圧であり、信仰と政治の狭間で生きた人々の願いの積み重ねなのかもしれない。
そう考えると、ただ美しいという言葉では言い尽くせない感慨が胸に広がる。

マコマコにとって東寺は、単なる寺院ではなく、思い出のシンボルである。
その姿を見るたびに、

懐かしい思い出が静かに、しかし確かに心の中によみがえってくるのです。

文 夏目誠

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